（ここから続き）　
　
もっと　ふてぶてしくなれということだ！
そうだ、きっとこれからは清く正しくだけではやっていけないんだ。
それに気付かせてもらった私は、強くなればいい！と解釈してしまったのです。
あのふてぶてしい人達に負けないように･･･だとか、
冷ややかな正観さんの図太さをも少し見習えということだ･･･
なんてことを、その時はまじめに考えていたのです。　
　　
そうして私は強くなろうとしました。
しかし強さが何かがわかっていない私は　カリカリし、自己主張しようとしたのです。
これくらいでないと何かあったらすぐにシュンと弱くなる。だからいいんだ!
と自分に言い聞かせていました。
ちょうどその時関わった人から見れば、私は無理に強がっているようで痛々しくも見えた
かもしれません。”変わってしまった～”なんて思われたかもしれません。
　　
しかし、私の浅はかな挑戦は長くは続きませんでした。
せいぜい３～４日だったと覚えています。
強くなろうと思ったところで無理して変われるものでもなく
慣れないことを誰かを見習って真似したところで更に痛い目にあうだけだったでしょう。
あまりにバランスを欠いた強さは、今思えば怒りを含んだ強さであり、
攻撃性さえ含んでいたように思います。
精神世界の教えを間違ってとらえ、感情を抑え続けた先にはこんな落とし穴がある。　
　
今までの自分でないような感情を出して強さを装うとすると
ただ荒々しくしているだけのような、物悲しいような気持悪さをおぼえました。
無理している自分が自分でないようで、しだいに疲れてくるのです。
このままふてぶてしくなるなんて　強さとは違う･･･
これなら今までのままでいい。

　【だまされるより　だませ！】
　【人につかわれるなら　人をつかえるくらいになれ！】
　【痛い目にあうくらいなら　痛い目にあわせろ！！】
ここに進むところでした。
これが、魔にとらわれていく瞬間かもしれません。　
　　
だまして、人をつかって、痛い目にあわす人にはなりたくない。
だまされて、つかわれて、痛い目にあって、それを何とか学びにしようと
苦悩する人（自分）のほうが大好きなんだ。　
それまでの浮き沈み、極端な反応　これらが毒だしだということに徐々に
気が付いていきます。
　
今の自分でも、良しとする。足りないところも、良しとする。
それに気づくためのこの感情の数々･･･　大げさだ～。
　
　　　
こうして私は事件以降、クリーニングすることで
湧き出る負の感情を極端に引っ込めようとし･･･爆発。
次は反対に感情を出しすぎ･･･疲労。
けれどこの両極端な反応を経験したことで　
今の自分が無理をせず、心地よいと思う範囲がわかってきたのです。　
そして、もとよりは 弱すぎず、それでいて無理をするほど強すぎず　
そんな自分の感情のバランスを整えているようでした。
教えの理想像に自分をあてはめる努力より、
自分の感情に従い出来るだけ無理のないように実践しよう。
そう思ったのです。
　
　
私が求める本当の強さって何だろう？自分に問いかけるテーマが次々
うかんできていました。
正観さん事件から、私の頭の中は　ぐるぐるぐるぐる
良いことを考えたり、悪いことを考えたり。
　　
ここから私はお客様、友人に正観さん事件を伝えることを決意しました。
伝えて大丈夫。何の心配もないと確信したのです。
ただのセクハラ被害で終わってたまるもんか！しっかり元とって学んでやる。
しかも　一人分じゃないぞ。
　
こうなったら私に関わったということが運のつきだ。
ここ数年、私が心の中で唱えてきた言葉がありました。
『自分に関わる人はみんな運が良くなる！』
この言葉は自分が一番わくわくする言葉なのです。
もちろん、それはお互いに良いことだけが起きるという意味ではなく
私の中ではお互いの浄化が進むということを意味しています。
ご縁があって、さらに歩み寄る人も、離れていく人も、
そうしたことで、お互いが運を良くしあえる関係。私の魂はそれを強く望んでいるようです。
その時一緒にいた方たちはみんな、苦しさを共有し、ともに乗り越え、
喜びも共有し、ともに歩いてきたのです。
お互いの経験を共有することでお互いの浄化が進んできた。
一緒にクリーニングしてきたんだ。
正観さんの件もどんな反応が出たとしても、これはみんなで共有すべきなんだ。
そう思ったのです。
今でも、みんなに正観さんのセクハラを伝えたことは後悔していません。

　　
この告白が面白い動きとなり、さらに
私たちは浄化を進めていったのです。
　　
続く･･･