亡くなった方を”手放す”
~ありがとう!マロン~
(ここから続き)
先日、実家で飼っているゴールデンレトリーバーのマロンが13歳8ヶ月で
永眠しました。ご心配くださっていた方、ありがとうございます。
どこの家でもそうだと思いますが、ペットとは言え私たち家族にとっても
マロンの存在はあまりにも大きなものになっていました。
大型犬でこの年齢、親兄弟の中で一番の長生き・・・それだけでも納得しなくてはならない
ですし、マロンは私たち家族に死を覚悟するだけの介護期間を与えてくれました。
しかし、さみしくてたまりません。
実はマロンとうちの店の子猫ちゃんたち・・・誕生日が同じ5月15日なのです。
この偶然が嬉しいと言うより、気づいた時にはマロンの代わりを用意されたような
なんとも不思議な寂しい感覚もしていました。
ホ・オポノポノのセミナーで医師の方がヒューレン博士に質問されていたのを
思い出します。
『仕事も私生活も、とても順調になりました。ただ・・・十数年一緒に暮らしていた
犬を亡くし家族全員なかなか哀しみから立ち直れません・・・』と。
私も老犬マロンを想うと人事とは思えず この話を聞いただけで涙ぐみました。
ヒューレン博士の回答は
『あなた方がワンちゃんを手放さないと、ワンちゃんは天国へ行けませんよ』と。
それを聞いた医師の方を見ていると、落胆されたようにも見え、
答えはきっとそうだろうなという納得せざるを得ない反応にも見え・・・。
私から見るとこの質問をされたということは、きっと医師の方はもう
愛するワンちゃんのことを時間をかけて手放せていたのではないかと思います。
ヒューレン博士に言われたら、そうするしかないという気持になれますから。
今の私なら、そんな答えをいただいても納得できないので
おそらく聞けません(笑)
ヒューレン博士の言葉を思い出しては・・・
『そう言われても、むーりー(T_T)』
ぐっと考えないように堪えていても、一人になると
『さみしい、さみしい、さみしいよーマロン(T_T)』
『マロンちゃん、逢いたい、逢いたい(T_T)』
と言ったりしては涙ぐんでます。
気が済むまで、落ち込んで、涙して、つらくなって、やる気がおこらなくなって、
自分を責めて、後悔して、マロンにしがみついています。
けれども私には、我関せずでマロンは成仏していくように見えます。
ただひとつマロンが言ってる(気がする)のは
『”死”って何かをもっと理解しなきゃね~。ほんとに哀しいことなのかね~』
という少ししれーっとしたマロンの表情が私を突き放します。
マロン、そんな何かの本に書いてあるようなことを理解させようなんて
今の私には無理だ!なんて抵抗しながら。やっぱりそう思わなくてはならないのかとも
諦めてみたり。
愛する家族(マロン)がいなくなったら私は自分に変化が起こるだろうと
感じていましたが、今、予想していた以上に人生を見つめなおしています。
それぞれに起きることが違っても、
自分の価値観を再確認させられる、
自分の本当に生きたい方向を確認させられる、
そんなことが皆さんにも起こっているような気がしています。
私はマロンの死というかたちで、
親に対する態度の見直し
これからの生き方の再確認です。
家族(マロン)との時間を削ってまで、お客様のメールや相談に明け暮れていたが
その方法しかなかったのか?
自分の時間の遣い方のマズさや、流れに身を任せすぎて色んなことを
見つめ直さなかったことなど、考えさせてもらっています。
うちのマロンは散歩コースやご近所では何故だかとても人気者で、
小学生からお手紙をもらったり、小学校の新聞の記事にしてもらったり、
車からわざわざ降りて話しかけてもらったりと、多くの方と関わる犬でした。
『愛される秘訣』なんて本を書いて欲しかったくらい、いなくなった後に
マロンは私が思っていた以上に人気者だったと知ることになりました。
『癒してもらった・・・』『この子は必ず守ってくれる』『こんな犬はなかなかいない・・・』
そんなこと言ってもらえるなんて、なんてマロンはすごいんだろう。
すごいと言っても、マロンは人が大大大好きだっただけなのです。
そんなマロンの顔を思い出すと私は
カリカリしたり、慌てて余裕なく過ごすことには
とても違和感を持つようになりました。
そして、自分が死んでマロンに会うときには
『マロン!私もいっぱい人と関わって、こんなことしてきたよー』と
報告できるように、今からの人生を自分の役割を果たしながら、自分らしく
過ごしたいと思いました。
なるべく、後悔のしないような人生。
私たちはそれぞれにお役目は違い、やりたいことも違いますが、
身近な存在の”死”は
必ず私たちの”生”を見つめ直させてくれます。
私に霊感が出るきっかけも、大切な存在の”死”が大きく関係しています。
先日のカウンセリングで、愛する息子さんとだんな様を亡くされた
女性とお会いしました。
長年彼らの写真を抱いて寝て、
占い師にすすめられ作った10万円以上の木彫りの仏像を二体飾っては拝む、
そんな生活を自分に強いて、自分が幸せになることに罪悪感を持っている
と言うのです。決して彼女のせいで二人は亡くなったのではないのですが。
2回目にお会いしたときには
写真と仏像を全て抱えて持ってこられました。
わたしに”必要ないですよ”と言われることを予測しながら
彼女はこれを持ってこられたのではないかと思います。
もういらない・・・答えが出たのは、私が言ったからではなく
彼女の中で、もういい、もう次に進んでいいと先に答えが
出ていたのだと思います。
このような境遇で例え自分が幸せになることを許せないままでも
【家政婦のミタ】さんみたいに、他を浄化させる存在にもなれるかもしれない。
心に傷を負った方は、傷を負った魂を癒せる可能性は高い。
何年も引きずってもいいし、
ただちに立ち直ってもいいんですよ。
自分の気の済むやり方と
自分に必要な時間をかけて手放していけばいいんですね。
手放せないのに無理やり手放し、大丈夫なフリをし、強いフリをして
頑張っている人の心の葛藤は、心に大きなひずみを生む場合があります。
もちろん葛藤が強く生じなければ、それがその人にとっての乗り越え方としては
最善なのでしょう。
しかし、そうできないのに葛藤を心の奥底に隠し続け
長い年月をかけ自分の中に大きなひずみが出ている方を見ることがあります。
これは、なかなか自分でも認められない感情となります。
この蓋を取ったときの自分の病み加減と向き合うのは まさに恐怖・・・。
でも、案外向き合うとスッキリするのです。
いま、この感情を誤魔化せなくなっている方が私の周りにも増えています。
今私たちみんなに起きている”問題”はその蓋を開けてくれるものなのかも
しれません。
亡くなった方の写真を何十年も抱いて寝る方がいても
『そうしたいよね、わかるわかる』
自殺された娘さんの納骨を何年も出来なくても(実際にいらっしゃいました)
『・・・。そうよね、早く納骨したほうがいいかもだけど、無理もないわ・・・』
なんて言う人が周りにいっぱいいたら
案外本人は、心配され悲観された場合より早く対象を手放せるのかも知れません。
愛する家族を失ったみなさーん!
いっぱいいっぱい哀しんで、いっぱいいっぱい引きずりましょう!
亡くなった方は、あなたが泣きながらも、実はたくさんの逞しさを持っていることを
見抜いてくれます。だから、安心して成仏されます。
マロンも、
以前亡くした大切な人も、
マロンをうちに連れてきてくれた自殺した友も、
みんな 私に生きる意味を教えてくれます。
そんな時に出る言葉は、やっぱり、”ありがとう ありがとう ありがとう!!”
そして、みなさん。聞いてくれて ありがとう!!!
- 2012年01月31日 22:20 /
Comment(8)
コメントありがとうございます
kazumi
スカイブルーさん、いつもありがとう[ありがとう1]
長い文章を読んでくださって・・・感謝です!
今回は大人気なく子供じみた泣き方しました。
気持ち的にはとなりのトトロに出てくるメイが泣くような
感じで”うぇ~ん、いやだ~”です。
アラフォーがすっぴんで牛乳瓶の底のような眼鏡をかけてそれを
するもんだからヒドイ状況ですが・・・幸い自分では見えません(笑)。
スカイブルーさんは、どんどん力強くなって頼もしいです♪
優しいコメントいつもありがとうございます。
- 2012年02月01日 00:44:00
スカイブルー
マロンちゃん、癒されますね~。やはりなにか特別な気がします。
この間のセミナーで、
日本人は感情を抑えることが良いこと。
恥をかくのは悪いこと。
この二つの常識で病になる人が多いそうです。
そんな誰かの常識にふりまわされることなく、
自分の信念で生きたいですね。
わたしもついこれまでの常識、多数派に流されそうになりますが、
大切な大切な命の時間!
思いきって自分を生きましょうね♪
牛乳瓶の底眼鏡、いいですね[拍手]
- 2012年02月01日 09:30:00
ピーパー
この記事に対する思いは、言葉に出来ません……。自分には「身近な大切な誰かを亡くした経験」がないからです……。
ただ、自分にも将来訪れるであろう……「大切な存在を失う時の気持ち」を、なんとなく感じさせてくれる内容でした……
失ってからでは遅い……生きている内から、たくさん接しておかなければ、失った後に後悔する……
……という事を教えてくれてるような…………と言っても難しいんですが……
……まぁ28歳のクソガキには実感出来ない話なんですが、「言葉に出来ない思い」を抱きました……「何かコメントしたいけど、言葉に出来ない」です……
和美さん、ありがとう…[ありがとう2][拍手]
- 2012年02月03日 11:16:00
kazumi
訂正ですね、スカイブルーさんはどんどん頼もしくなる・・・
ではなく、もともと頼もしいのです。
今からは自分の個性が隠しきれなくなるのですね。
お互い”自分らしく生きる”手助けが出来るよう、
人と関わりたいですね。一緒にやりましょうね~♪
今も牛乳瓶の底メガネでコメントかいてます♪
見えないって楽チン(笑)
- 2012年02月03日 23:50:00
kazumi
ピーパーさんのお気持ち、ちゃんと伝わってきます。ありがとうございます!
今回の記事、読んでくださっただけでも有り難いのに、ただただ感謝です。
私もここ数年、親を亡くした友人達に
『いるのが当たり前だと思っていた』
『生きてるうちに親孝行しておきな』など言ってもらう機会が多々ありました。
が、やはり、いるのが当たり前と思っちゃうんですよね。
今回のマロンのことは、ある日突然弱ったので急激な老いを見させてもらい、
それが親だけではなく自分の老いも見つめることにも繋がりました。
自分が死ぬかもしれない、あの人といつ会えなくなるかもわからない
って考えると生きてるうちにやることいっぱいですね!
ピーパーさん若いから、私が死んだら遺志(?)を引き継いで
今やりたいと思ってることを絶対仕事としてやってくださいねー。
伝えましたよー(笑)。
- 2012年02月04日 00:17:00
天舟
とてもつらかったでしょうね。
お気持ちを察します。
犬は無償の愛を主人に注いでくれる、稀有な存在ですね。
いつまでも生きていて欲しいですが、短命ですから。
- 2012年02月15日 01:59:00
kazumi
天舟さん、コメントありがとうございます。
正観さんの記事書いてよかったです。この記事で
繋がった方たちにも連絡いただき元気をいただいています。
みんなの持っている言葉の力ってすごいです。厳しくても優しくても
そっけなくても(笑)強さと愛を感じ、おかげさまで大きく
癒されています!関わってくれて、ありがとうございます[ありがとう1]
- 2012年02月15日 15:25:00
スカイブルー
まさに、マロンちゃん、なんていうか
『ふふん』みたいな、ものすごく強くて自分の道を行ってるイメー
ジです。
とことん悲しんで引きずる。それでいいし、
こうあるべき、こうしなければいけないことなんてないんだと思います。
自分のきもちに正直。どんなに大人になっても心の中は子供のままでいい。
まさに、蓋をしていたものを取った時は恐ろしい。
やっぱり、子供みたいに、心のままに生きていくって大切ですね。