過去の嫌な記憶に囚われないようにする方法は個々にあります。
メールセミナーを長らく続けてくださっているA子さまからご提供いただいたお返事レターを共有させていただきます。
彼女は、前回の恋愛で彼と上手くいかなかった記憶を持っています。
そして、新しい恋愛に対してこの記憶が作用してしまうようです。こういった過去の記憶に囚われて同じことを繰り返すことはよく起こることです。
ここで陥りがちなのは、また同じような相手や同じような状況を引き寄せてしまったという”記憶”の作用です。
こういった場合、思った以上に相手は似ていません。同じような状況に陥らせているのはもちろん自分です。ここで記憶を消すことを一生懸命する、といっても簡単には消えないでしょう。呪文を唱えても邪念は止まらない。この記憶を消すには、記憶に対する想いを変えてしまうことです。
例えば、自分は同じ状況におちいったことで、前回のリベンジを果たせるようチャンスを得ている、と解釈してみましょう。
前回の恋愛で関係性が悪化した際も、実は前世で同じようなことを繰り返していたので、新しく生まれ変わって”新しい自分でやり直せるチャンス”が到来していたとも見れます。
彼女のケースも、同じような男性に対して自分がどのように反応すれば良いかを知らないといけないのではなく、全く違う相手であるのに同じような状況にしてしまう自分は、何を試したがっているのか、どうやってリベンジし、このチャンスを生かすべきなのかを知るべきなのです。
彼女は、彼にうまい対応をとれるようになるべきではなく、自分が好きな人にどうやって関わり、関係を深めたいか自分の本音を探らなければならないのです。
彼女が自分の気持ちを素直に伝えることに挑戦し、もしそれが、過去の自分のように言いたいことを伝えようとせず自己処理をしていた自分よりも、不快で腹立たしい現象を巻き起こすのなら、彼女は、エネルギーを使って相手に解ってもらおうとする努力や労力を馬鹿馬鹿しいと思えるようになるでしょう。そう思えたなら、相手に気持ちを伝えられず解ってもらえないジレンマ(甘え)など消してゆくことが出来るでしょう。その先には、相手に言いたいことを言えなくて悶々とする自分も、ふてくされて不快な顔をしてしまう自分も消されてゆくはずなのです。
彼女は男性に期待してしまいます。それを叶えるのか、諦め悟るのか試される時が来ます。
人とのコミュニケーションに細心の注意をはかり、愛し愛される人間関係になるよう努力してゆくことで、生きる喜びを知り自分を好きになるのか。
どんなに努力をしても自分を完全に理解してもらえることなど出来ないことを腹に落とし込んで自立心を得て、今まで通り不器用でも意志の強い自分で歩んでゆくのか。
意志の強い彼女(わたしたち)が抱えるジレンマは、気の強さと、強い依存心が同居することのジレンマです。過去の自分の記憶に囚われないようにするのであれば、相手に不機嫌にされる自分をも捨てていかなくてはならないでしょう。それは、相手への期待と自分をご機嫌にしてくれと願う気持ちとの決別になるのです。
自分の気持ちを伝えても、思うほど嫌われもせず愛されるのです。思い切って自分を出せば、その思いもかけない反応に、この自分を出しても良かったの??と愕然とするかもしれません。
だって、あなたに引き寄せられた人は、あなたの本質にある強さに引き寄せられているはずですから。
彼女は、自分を知ろうとしてくれ自分を愛そうとしてくれている男性に甘えてチャレンジさせてもらいながら、本当は、人間関係において抱えているジレンマを解消させ、これまでの人間関係で傷ついた自分を癒してゆく方法を得てゆく予定なのです。
A子様、ともに歩んでいただき ありがとうございます!
椋木和美
【ご質問】
今 お付き合いをしている人がいるのですが、また前回の彼と同じような感じがしています。これはまた自分が引き寄せてるんだろうと思いながら、私に原因があるせいでうまくいかないのだろうなと思ってしまいます。人を信じきることができなかったり、お互いイライラしたり、思ってることを伝えず諦めたり。いろんな感情が出てきて、だんだんとそれがひどくなってストレスすら感じるようになっています。前回みたいな辛い思いや失敗を繰り返したくないのでなにかヒントをいただければと思います。
【お返事レター】
以前と同じ自分を感じているかもしれませんが、あなたはもう以前のあなたではありません。
あなたが以前と同じ“反応”をとってしまうのは、あなたがそんな自分を嫌いながらも心の奥底では、そうしてしまう自分を変えたくはないと思っているか、本当に自分を変えるべきなのかを迷っているからです。
この気持ちを心に隠し持っていては、解決方法や何がいけないのかを知らされたところで応用をきかすことが出来ず、あなたは自分の気持ちに拘ってしまい、以前と同じように悩み、関係を悪化させてしまうでしょう。
今一番大切なことは、あなたがもっと今の状況を冷静に分析し、何があっても相手から逃げないと覚悟を決めることです。
あなたが以前と同じようにしてしまっていることは、相手から逃げること。
その理由をあなたは、“また同じような相手だから“だとしようとしています。
あなたが今選んでいる人は、前回の彼と同じタイプではありません。
あなたが前回の彼との関係性を想い出し、自分と相手の関係性にその記憶をもとに気持ちをフォーカスし過ぎてしまい同じタイプに見てしまうのです。
彼が違う女性と付き合えば彼は全く違う人物像になるでしょう。
前回の彼とは全く違う面を今の彼はたくさん持っているはずなのに、あなたにとって戸惑い不快な気持ちを揺さぶられる要素でない面は、あなたの関心や気持ちが向かないのです。
男性との付き合いにおいて同じような反応をとってしまうというより、あなたが、拘る箇所を変えることが出来ないということです。
あなたがずっと気になってきた、相手の反応に過剰に反応しないで気にしないようにしなさいと言っても、それを変えることは出来ないでしょう。それらはあなたの拘りだからです。これを変えるべきか、なくすべきか、それは自分の個性が死ぬことではないかと答えは出ないのです。
では、何を変えてゆけば良いのかお伝えしましょう。
それは、あなたも気付いている通り、不快なことや戸惑い哀しみを感じた際に、自分の気持ちや吐き出したい言葉を飲み込んでしまうことを変えてゆくことです。
これを行う以外に、この状況を打破する方法はありません。
あなたが相手の関係性に生じた気まずさや苛立ちから逃げて自分の感情を隠し、そして相手の目の前から消え、自分の感情を処理しようと一人になろうとする対処法によって、相手との気まずさが生まれています。あなたは無言で相手を責めているのです。
もちろん、彼にも、幼い表現方法によって相手のプライドを刺激して、気持ちを逆なでする要素はありますが、あなたが彼に惹かれているのもこの性質なのです。自分には表現できないことを無邪気に素直に表に出すところに惹かれているのです。
あなたが彼を選んだことに意味があるとすれば、彼と同じように、自分の表現方法にまずさがあったとしても、自分の感じていること、言いたいことを一度相手に吐き出してみることなのです。おそらく、彼にとっては、あなたが何故それによって不機嫌になるのか、気まずくなるのか、理由は思いもよらないものなのです。
そのようなことを気にしたり傷ついたりする人がいることを、彼は知らないかもしれない…そう思って関わり、教えてあげましょう。
この先あなたが発展してゆくためには、自分の思っていることを表現する努力をすることは避けられません。しかし、その学びには次の段階があります。表現方法をいかに相手に合わせ、相手の気持ちを逆なでしないような言い方にし、自分の想いを誤解なく知ってもらう、それを練習しなくてはならないのです。
あなたが自分の気持ちを押し殺すのは、自分がそれを吐き出す時は自分の想いは相手への“批判”“、“攻撃”、 “決別”をイメージしているのです。自分がそれを言ってしまう際には相手への配慮がなされない段階(感情的になってしまっている)ことをあなたは自分でよく知っているのです。
ここを見直しましょう。
あなたは相手に言ってもいい。しかし、言い方を変えなくてはならない。
今の状況を一気に吹き飛ばすヒントは残念ながらありません。
あなたが相手に歩み寄り、自分のふてくされがちな性質を自戒しながら、自分の気持ちを伝える努力をしてみましょう。
あなたにはいつも会話が必要です。しかし、あなたが求める会話は、ほとんどの人(とくに男性)が面倒臭いと感じる時間の長さと、まどろっこしい表現方法を使うのです。
そのことをよく理解して、相手との会話を短い時間で区切れるようあなた自身の拘りをコントロールするのです。的確に端的に表現する努力をしてください。あなたが長々と拘ってしまうのは、相手が自分の真意を理解してくれていないと感じるからです。伝え方を工夫しましょう。
この努力こそ、あなたがさらにすべての事象を浄化してゆく方法となります。あなたが同じことを繰り返さず、新しい手法と新しい認識で彼との関わりを持てば、あなたは過去と同じあなたではないと感じることが出来るでしょうし、変化を成し遂げた自分の感じ方を知ることが出来るでしょう。
今までとは違う自分を彼から感じさせてもらいましょう。
あなたが彼に前回の彼と似た面や関係性を感じるように、彼もまた前回の彼女の性格と関係性と似ていると思われたとしたら、あなたはどう感じるでしょう。それはわたしに昔の彼女を投影させているだけだ、とは思いませんか?一緒にしてほしくはないと思いませんか。
さあ、新しいLESSONに励んでください。
椋木和美
- 2015年04月17日 22:25 /
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