話し下手は、聞き出し上手!?エピソード①

(※実に下らないお話です。)

わたしが人の話(相談)を聞くようになったきっかけは

【人見知り】【話すのが下手】【自分のことを話すのは特に苦手】

だったからです。

だから、おのずと友達にはおしゃべりが大好きな人が多かったように思います。聞いていればいいから、とっても楽なんです。

けれど、時々、ぼそっとツッコミを入れる、そんな役だったように思います。


大昔の話ですが、おしゃべりが大好きな友人と一日一緒にいた時に、ある噂話を一緒に耳にしたのです。

その噂話を聞いた彼女が、たまたま出会った友達にその話を伝えた時に、わたしは衝撃をうけます。

【話が変わり過ぎてるーーー!】

聞いた事実に、彼女がその話を聞いたときに感じた主観的な根拠のない意見を、その事実に付け加えて”おもしろ、おかしく”話したのです。

「わたしは○○だと思うんだけどねぇ」なら可愛いもので「○○らしいのよぉ~」と。

それを聞いた友達は好奇心をおあられるその話(ぶり)に「うっそ~!!」と大喜び。

もはや、こうなると元々聞いた話も事実であるかが疑わしい。


こわい、こわすぎる。彼女の面白い話はこうやって出来上がるのかとその話し上手には警戒したものの、やはり、こういうタイプといると楽だったのです。

そういう彼女に話下手のわたしが小ネタをちょっと披露すると、

「あーた、いま、すごいことを、すごいさらっと言ったわよね!!」

「もったいないことしないでよ!!」

いつも聞くばかりで人のうわさ話や悪口をふんふんと聞く私に、

「あーたも、悪口言いなさいよ!!」

って怒られるのです。

しかも大勢の前ではわたしは話さないので、わたしの話をさらっと聞いた彼女は、その脚色されていない話を、話し方を上手~くして盛り上げて他の人たちに話すのです。そのお上手なこと。

へえ、そんなに興奮して【んもー!反応の大きな誰かに喋りたかったのよ!!】と言わんばかりに盛り上げるほど、私のネタにびっくり興奮していたのねとその時に気付くのです。


ある日のこと。

一緒に所属していた趣味のサークルにいたモテ男にお熱だったその友達。わたしも若気の至りで、そのモテ男に気のある素振り(本当に悪質!)をされて振り回されたのですが(ああ恥ずかしい)、サークルの飲み会で、わたしはあることに気付いてしまいます。

こういう人の秘密を知ってしまうことが大得意だったわたし。

なんせ、周りはご機嫌さんに酔っぱらってしまうのですが、わたしは下戸でいつも飲み会では運転手で大シラフなんですよ。

酔った時って、皆さん油断しまくるのです。もう、あたしの秘密を全部知ってくれ!と言わんばかりに。

わたしは飲み会の二次会でのある現場で、ある瞬間を目にしてしまったのです。

それにはどうやら、わたし一人が気が付いていて、わたしはその瞬間がスローモーションのように目に入り、周りはそんなことに気が付けないほど、だらしなくゆるんだ顔で馬鹿笑いをしながら盛り上がっていたのです。

わたしは見てしまった秘密を一人噛みしめ、「また見たくもないものを、知りたくない秘密を知ってしまったわ~」と家路につきました。

後日、その趣味のサークルの女性数人で食事をしたときに、そのお喋りな友人がいつものごとくモテ男についても喋っていたのです。

わたしは、「あぁぁ」と思いながら、先日見た秘密に関わっていた女性を目の前にして、また見てはならないものの続きを見たのです。

おしゃべり好きの彼女が「面白くないし可愛くない!」と言っていたその女性は、確かに美人でもないし、性格が良いわけでもなく、話も面白くないのであまり興味を持たれない。その、ただ気が強そうな女性が、おしゃべり好きの友人のおしゃべりをうつむき加減で聞き、宙をみながら(たぶん妄想しながら)”ニヤッ”としたのですよ。

もう、先日秘密を知ったわたしからしたら、ホラーよ。

そこでわたしは、飲み会で見た光景を認めざるを得なくなったのです。

 

何を見たか?

酔っ払いが入り乱れた二次会で、化粧室から出てきたモテ男が、口元をゆるめて半ニヤケしていたのがボンッと異様に浮き出て見えた(※この時わたしはモテ男への好意がありません)ので、異様な感じがして彼を見ていたら、なんと口元に真っ赤な口紅が…。

お前は、ドラマか!!

こんな光景めったに見られないわぁと思いながら、ではお相手は??と見ていると、後ろからまた妄想じみた表情でにやけている冴えないと言われている彼女。間違いなく、彼女のどっぷりと塗られた口紅も、横にはみ出している。


もう!みんなにバレたいにしても、それは恥ずかしい!!

そう思って、わたしは飲み会で、お節介にも、ほろ酔い加減で(モテ男をものにした)妄想に耽ってほくそ笑んでいる彼女に、小声で、「○○ちゃん、ここ、口もと、ちょっと(ちっともちょっとぢゃないよ!!)はみ出ちゃってるよ」と教えてあげたのですよ。

「あぁ~」ってまた、彼女はにやけてフフフと笑ってたのですよ。

そんな彼女が、今、またわたしの目の前で妄想にふけて「皆は知らないけど、わたしはいま噂しているモテ男と恋愛中!!」の笑みを見せているのですよ。


こわーーーーーい。

 

それに誰も気づいていないのがまた、

こわーーーーーい。


その食事会の後にお喋り好きの友達と話した時に、彼女は「(冴えない気の強い)○○ちゃんは、彼氏いないでしょー」と話題を出したので、

わたしは速攻、「いや、いると思うよ」っと、さらっと言う。

さすがに鈍いその子(先輩なんだけど)も、さらっと何か大きなことを知っていそうな気配を匂わせたわたしに気付いたのか

「はぁ~????」って反応したのです。

 

「たぶん、モテ男。」

 と言うと、彼女は

 

「はぁーーーーー???????!!!!!!!」

と。

 

「何で言わないのよ!!!!!」


まあ、そりゃごもっともなんだけど、確信がないし、言う必要もないし…。言うタイミングもなかった。そして、あなたのその口が怖いのよ。

「ちょっとー、和美がサぁ!!」って知った秘密を周りに話さずにはおれない彼女。

わたしはすっかり、いつものごとく、悪もんですよ。

その話が、わたしが振りまいたようになるのも嫌だし、それに気付いたってことはモテ男に気があるんじゃないかって思われるのも嫌だから話さないんだよー。

「でもさ、何であーたそれに気付いたの!?!?」

 

いつの間にか、わたしは変な勘が鋭い人になってしまっていったのだけど、

これはもう、霊感じゃないからね!

 

それはね、、

酔っていないのと  

 

人に興味があるから!!

 

(続く)

 

和美

 

  • 2017年11月12日 17:04 / Comment(0)

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